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基礎控除と2つの特例について

平成27年の相続税における基礎控除の引き下げが行われたことにより、相続税の申告対象者が増加しました。それまでは約4%であった相続税の課税対象者が、平成28年度には約8%となっており、相続税が徐々に身近なものとなっています。

「いったいどれくらいの相続税を納める必要があるのか?」不安な方も多いかと思います。しかし、特例を適用することで、財産評価が基礎控除内に収まるのであれば、納税義務が発生しないケースもあります。

今回は、「基礎控除と2つの特例」について、詳しく解説していきたいと思います。

基礎控除について

平成27年の相続法改正により、「基礎控除」の額が大幅に引き下げられました。「基礎控除」とは、相続税の計算をする際に差し引くことのできる額のことです。

定額部分に加え、法定相続人の数に応じて上積みされる部分を計算する必要があります。改正前は「5000万円+1000万×法定相続人の人数」の額で控除されていましたが、現在は「3000万円+600万円×法定相続人の人数」と控除額が引き下がっています。

  • 改正前(相続人が妻と子2人の場合)
    →5000万円+1000万円×3人=8000万円 が控除される
  • 改正後(相続人が妻と子2人の場合)
    →3000万円+600万円×3人=4800万円 が控除される

「小規模宅地等の評価減」について

被相続人が居住用または事業用として使っていた宅地を相続した場合には、評価額が減額される制度があります。「小規模宅地等の評価減」の特例と言います。

特例において、対象となる宅地を誰が取得したのかによって、適用要件が異なってきます。例えば、特定居住用宅地の相続の場合、配偶者は無条件での適用となります。また、同居家族の場合には、申告期限まで所有・居住を継続させることが要件となります。

持ち家のない親族が取得した場合には、申告期限まで所有することが要件となります。特定事業用宅地の場合、事業を引き継ぐ親族は、申告期限まで、所有・事業を続けることが要件となります。

最後に、貸付事業用宅地の場合には、申告期限まで所有・貸付事業を続けることが要件となります。

「配偶者の税額軽減」について

相続で配偶者が財産を取得した場合には、法定相続分または1億6000万円までは税金がかかりません。これを「配偶者の税額軽減」の特例と言います。

配偶者に対する相続税については、長年連れ添って財産形成に協力してきた配偶者への配慮、配偶者への今度の生活保障への配慮という意味合いからも、大幅な軽減措置が講じられています。

  • 配偶者の法定相続分相当額
  • 1億6000万円

※どちらか多い金額までは相続税がかからない。

基礎控除の範囲内でも相続税の申告を要する場合

前述のように、相続人が妻と子2人の場合には、3000万円+600万円×3人=4800万円 となるため、財産評価の結果として合計額が4800万円を下回る場合には、相続税はかからず、申告も不要となります。

しかし、特例を適用した結果として、基礎控除を下回った場合には、期限内に申告を行う必要があります。「基礎控除の範囲内だから、申告はいらないはず」と、安易に思い込んでしまうのは危険です。場合によっては、後日、税務署から指摘を受け、加算税や延滞税がかかりますので注意が必要です。

以上、簡単ではありますが、
「基礎控除と2つの特例」について、解説してきました。

最後までお読みいただき、有難うございました!

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